
いざアルバイト募集を初めようと思って求人サイトを探してみても、初めてだとどの求人サイト・求人媒体が良く使われているのか、採用効果・応募効果があるのか分からないものです。
そこで今回は人材業界のなかである程度名前の出てくる全国エリア対応のメジャーなアルバイト求人サイトを月間検索回数の多い順に一つずつ紹介していきたいと思います。
現場を知る代理店営業マンに聞きました
サイトごとの市場の評価や採用効果、営業マンからみた印象などを、現在アルバイトの人材領域でご活躍されている代理店営業の方にお話を伺いましたのでその内容を交えて紹介していきます。
今回お話を伺った代理店営業の方は主要なアルバイト求人サイトのほとんどを扱っておられ、サイトごとの強みや弱みもよくご存知です。とりまく昨今の求人事情や業界にも精通しておられ、お客様、業界内部の方にも信頼のおかれている方です。今回は特にどこかに偏った目線ではなく、あくまでも一営業マンとして客観的な評価でお応えいただきました。活動エリアは主に関東圏、関西圏の方です。
月間検索回数順に意味はある?
今回はGoogleで月にサイト名で指名検索された回数をもとにランキング順としています。(タウンワークであれば「タウンワーク」で検索された回数)
指名検索回数の多いサイトが、実際に多く利用されている評価の高いサイトとは一概には言えませんが、一定の基準として用いています。(アルバイト・パート募集よりも正社員募集で人気がある場合、「アン」など特定の固有名詞ではない場合、ネットより紙面で強い場合、などで相違があります。)
現場を知る営業マンの方からすると実際の評価とは異なって見えるところもあると思いますので、その点についてもお伺いしています。
アルバイトサイトランキング
1位:タウンワーク

掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は673,000です。
まずはタウンワークです。テレビCMでもダウンタウンの松ちゃんが話題で求職者の方、企業側の方も良く目にする求人媒体だと思います。バイトと言えばリクルート社の印象が日本では強く、そこで一番力を入れている媒体になります。リクルート社はタウンワークのほかにアルバイト募集では、「フロムエー」、「はたらいく」、「とらばーゆ」があり、営業マンはタウンワークをメインで売るようになっていますので、タウンワークに求人が一番集まります。
月間検索回数は2位のバイトルの2倍以上となっており、アルバイト求人サイトとしてのネット上の媒体力は圧倒的な1位です。ネット検索から見ても「高校生 バイト」や「居酒屋 バイト」などバイト関連の主要検索ワードで常に上位表示されています。サイトとしての力も最上位クラスです。
※指名検索のキーワード以外で上位表示されていると検索結果からの訪問者数が増えるため圧倒的に集客できます。
代理店営業マンのコメント
圧倒的に応募数が多くとれます。特に大量に募集する場合やオープニングスタッフ募集には効果が高いです。ただ掲載課金なので、応募が一切なかった場合には費用だけ発生するので効果がない場合のリスクもあります。ある程度の規模感のあるお店や企業では使われていることが多いですが、予算の少ない中小規模では予算感に合わせたほかの媒体提案をすることが多いです。今では0円ではじめてまず効果を見ることができる応募課金型、採用課金型の求人媒体もあるため、予算の兼ね合いで提案します。タウンワークを薦めないときは予算が足りない場合です。
タウンワークに掲載すると追加料金でフロムエーのスマホ版に掲載できるオプションもあります。
2位:バイトル
掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は301,000です。
次にバイトルです。アルバイト求人専門サイトです。バイトルはタウンワークに次いでアルバイト領域では人気の高いサイトです。毎年CMにも力を入れていて昨今ではアイドルをよく起用しており、高校生・大学生をターゲットとしているのがよくわかります。
検索でもタウンワークと並んでバイトルもバイト主要キーワードで上位表示されおり、検索からの訪問者数も多いです。
代理店営業マンのコメント
掲載型であればタウンワークかバイトルが効果ありと言えますが、タウンワークには負ける印象です。ただ職種限定とか業種限定でバイトルのほうが良いところもあります。最近ではフィットネスがバイトルのほうが良い印象です。予算のあるところでは、バイトルとタウンワークの両方やるケースも多いです。数値的にはタウンワークのほうが応募が多い傾向です。
3位:an(アン)

掲載課金応募課金採用課金
※「an」は2019年11月25日をもってサービスを終了することが発表されました。
» アルバイト求人情報「an」サービス終了に関するお知らせ
月間検索回数は823,000です。(「アン」で検索した回数です。固有名詞として汎用的ですので指名検索回数は目安として捉えてください。ほかの意味での「アン」として検索されたものが含まれている可能性が高いので実際はもっと少ないと思われます。)
ここからタウンワークとバイトルから月間検索回数がガクンと差があります。an(アン)は求人雑誌のころからの老舗ですが掲載型としてはタウンワークとバイトルとの間には差があります。an(アン)の一番の特徴としては、anに掲載すると「LINEバイト」にも掲載されるという点です。単純に2媒体に掲載されるので集客力の面で魅力があります。
LINEは皆さんご存知だと思いますが、スマートフォン向け無料対話アプリで、「LINEバイト」はLINEの利用者を対象とした求人情報サービスです。日本ではLINEの利用率は圧倒的ですので、そのユーザーに対して訴求できるLINEバイトは魅力があります。特に高校生や学生向けに認知は高いと言えます。
※サービス終了をもってLINEバイトへの求人広告情報の提供も終了します。
代理店営業マンのコメント
採用効果がある印象はあまりないです。同業者の中でもあまり聞きません。すごく安く掲載できる枠があるため求人サイトとしては件数が増えやすい傾向だと思います。掲載型として安価に始められる枠があるということは企業側も利用しやすいのでそういったケースでは始めやすいと思います。
4位:フロムエーナビ
掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は40,500です。(「フロムエー」で検索した回数です。)
フロムエーナビはリクルート社が運営する求人サイトですが、リクルート社はタウンワークをメインに力を入れていますので、どうしてもタウンワークよりも劣ってしまいます。同じ会社が同じ領域で2サイトあると力の入れ具合がどちらかに偏ります。とはいえ、月間検索回数も多く、検索結果上でもバイト関連のキーワードで上位表示もされていますので求人媒体としての力はあります。
代理店営業マンのコメント
フロムエーナビはバイトルの少し下の印象です。リクルート社は圧倒的にタウンワークに力を入れているのでフロムエーを検討しているのであれば営業マンはタウンワークを薦めるかたちになります。これははたらいく、とらばーゆなども同様です。良い点はフロムエーに掲載するとタウンワークにも無料で掲載されます。
4位:イーアイデム
掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は40,500です。
新聞折り込みチラシ「しごと情報アイデム」を発行しているイーアイデムです。毎週日曜日に入る折り込み求人紙は1970年の創刊で長年継続して発行しておりますので、新聞購読者層への認知度は高いです。朝日・読売・毎日の3大紙を中心に配布され、新聞購読世帯のほとんどをカバーしています。主婦層やシニア層には特に認知が高いです。ネットよりも紙面での認知・評価が高い印象です。タウンワーク同様にネットと紙面あわせての募集に強みがあります。
代理店営業マンのコメント
あまり採用効果がある印象はないです。介護とリラクゼーション、セラピスト、エステティシャンだとまだ効果あるかなという印象です。依然チラシ、求人紙に魅力を感じ出ている業界、企業様もいてますので、その点で人気があるように思います。
4位:マッハバイト

掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は40,500です。
採用課金モデルを最初に始めたマッハバイトです。現在では掲載課金型も開始されておりますので、掲載型で検討している企業様にも利用されやすくなっています。特色としては求職者側に採用が決まると祝い金を進呈するという変わった形態をとっています。(マッハバイトのほか、マイベストジョブやバイトークも同じ形態です。)
ほかの求人媒体と決定的に違っているのは成功報酬型の求人サイトですので、掲載自体は0円で開始でき、採用できたときに費用がはじめて発生するのでリスクがありません。予算感がない場合や、初めての募集でどれだけ反響があるのか分からない場合はこれから始めてみて効果を見てみるというのもありだと思います。
集客方法も変わっていて、「神マッハバイト」といったネット上で話題になりそうな求人を特別に作って若者向けの認知を高めていたりしています。
代理店営業マンのコメント
マッハバイトは採用効果があります。実際に掲載した企業様でも応募が多いです。ただ少しマイナス面もあり、応募者と連絡つかないことがあったり、応募はあるけども採用に結びつかないといったケースもなかにはありました。(筆者補足:割合としては少ないですがほかの媒体と比較してというニュアンスです。)
タウンワークとバイトルに比べると応募は少ないです。業種業態によるのは大きいのでそのなかで応募が多く集まるケースもあります。マッハバイトは採用課金と掲課課金の2つのタイプで掲載できますが、採用課金については代理店が取り扱いがないため私たちは売れません。そのため、私たち代理店からは掲載課金でやっていただく企業様のみへのご案内となっています。採用課金だと安価に掲載できますのでかなり魅力であると思います。
(筆者補足:代理店は採用課金を販売できないので、掲載課金の販売となるため、タウンワークやバイトルと比較する提案となってしまうということのようでした。)
7位:エンバイト
掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は27,100です。
正社員転職で有名な「エン転職」を運営するエン・ジャパンのアルバイトサイトです。ネット上の情報やサイトを見る限り、掲載に力を入れている印象はありません。掲載向けの紹介ページもなく、申込みフォームだけです。指名検索での月間検索回数もそれなりにあるので、認知は高いと思われますがエン転職の抱き合わせ感が強いです。
代理店営業マンのコメント
エンはバイトに力をあまり入れていないと思います。正社員募集の「エン転職」はすごく良いです。エン転職に掲載したいお客様がアルバイト・パートも募集したいというかたちでエンバイトに掲載するという流れだと思います。アルバイト単体の募集でエンバイトをご提案することは私はないです。
8位:しゅふJOBパート
掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は22,200です。(「主婦ジョブ」で検索した回数です。)
主婦パートをメインに打ち出した求人サイトです。パート募集では一番に目にすることも多いサイトです。(アルバイト・パートに法律上の違いはありません。)パートについての集客力は強く、ネット上のパート関連のキーワード検索でも上位に表示されています。特に主婦の方のパート探しには認知度も高いです。会社も年々拡大中ですので利用企業も増加していると思われます。
代理店営業マンのコメント
主婦パートの募集には圧倒的に強いです。おすすめは応募課金です。まずは応募効果などの数値をみたいため応募課金で始めるのをおすすめしています。採用課金から始めて応募課金に切り替える場合が多いです。
9位:マイナビバイト
掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は13,500です。
人材領域に強いマイナビが運営するアルバイト求人サイトです。ここもエン同様に転職サイトが強いためバイト領域でも認知が高いです。こちらはエンと違ってバイト領域でも力を入れています。バイト関連の主要キーワードでも上位表示されていることも多く、サイトの集客にも力があります。テレビCMでは芸能人を起用しており、広告メディアにも力を入れています。月間検索回数ではこの位置ですが、実際の認知度はもう少し高い印象です。
追記:
LINEバイトとマイナビバイトの提携が発表され、2019年11月25日よりマイナビバイトに掲載されている求人案件がLINEバイトと連携されます。
» 『マイナビバイト』と『LINEバイト』 業務提携を締結 (2019.08.26)
anと提携していたLINEバイトですが、anのサービス終了を期に今後はマイナビバイトと提携されます。マイナビバイトの集客が以前よりアップすることは間違いないと言えるでしょう。
代理店営業マンのコメント
関東では良いとよく聞きますが、関西ではあまり聞かないです。四国、中国、東北など地方ではどちらかというとまだ反響がでるという声は聞きます。掲載型となるとタウンワーク、バイトルが応募効果が高いのでそちらをご案内しますが、関東圏でのお客様を多く抱えている営業マンだと業種ごとにご提案があるかもしれません。
10位:LINEバイト
掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は8,100です。
an(アン)のところでも紹介しましたが、スマートフォンアプリのLINEが運営するアルバイトサイトです。基本はLINEアプリ内での利用がメインですが、ネット上にWEBサイトもあります。掲載している求人はanに掲載しているものと基本的には同じ求人です。LINEのなかで求人検索できるというのが一番の強みです。
LINEバイト自体は企業募集の営業は基本的には行わず、提携しているanが企業を集めているかたちとなっています。
追記:
2019年11月25日をもって、anがサービス終了されますので今後はマイナビバイトとの提携となります。マイナビバイトに掲載するとLINEバイトに掲載されます。
代理店営業マンのコメント
あまり効果が良い印象はないですが求人件数は多いです。値段の割引も多いので掲載するという流れになることも多いです。
(筆者補足:anに掲載すると無料で掲載されるので求人件数は集まりやすいのかもしれません。)
11位:シフトワークス

掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は4,400です。
成功報酬型のアルバイト求人サイトです。採用課金、応募課金があります。2015年まではyahoo!の提供するアルバイト求人情報はシフトワークス(インディバル)の求人情報だったため集客力がすごかったですが、現在のyahoo!の求人情報は色々なサイトの求人情報が掲載されていますので昔ほどの集客力まではなくなっています。ですが成功報酬型サイトとしては依然利用企業も多いです。
代理店営業マンのコメント
中高年シニアに強く反響、応募も実際多いです。業種業態や予算によって効果がありますので特に応募課金での利用をおすすめしています。
12位:マイベストジョブ

掲載課金応募課金採用課金営業マンおすすめ
月間検索回数は2,400です。
月間検索回数は多くはないですが、関東圏では毎日流れているJ-WAVEのラジオCMで認知度も高い成功報酬型の求人サイトです。モデルはマッハバイトと同様です。採用課金で効果の出る求人サイトは多くはないですが、大手企業にも多く利用されています。採用課金以外にも応募課金、掲載課金もスタートしています。
代理店営業マンのコメント
採用課金だったらマイベストジョブです。採用課金の求人媒体自体が限られており、マッハバイトは代理店が採用課金の販売がないためご案内しておりませんが、マイベストジョブは代理店販売できますのでご提案しています。採用課金なので予算がない場合や、初めてのアルバイト募集で反響のほどが分からない場合など、リスクもないのでまずおすすめしています。使ってみて効果がない場合にほかの応募課金を併用したりとご提案しています。場合によってはマイベストジョブだけですぐ決まって安価に採用できたケースもあります。費用面でもアルバイト採用最安です。
13位:バイトーク

掲載課金応募課金採用課金
月間検索回数は1,600です。
採用課金型のアルバイト求人サイトです。以前は人材系のレバレジーズという企業が運営していましたが、現在はフーズフーという会社に運営が変わっています。フーズフーは飲食系の求人サイトを運営している会社です。フーズフーに変わってからは積極的にサイトを運営している感じはなく、現在では掲載申込みフォームが停止中です。
バイトークのサイト内をみると現在ではマッハバイトの求人も掲載されています。マッハバイトと提携している模様です。
代理店営業マンのコメント
レバレジーズ時代にもあまり効果のある声を聞いたことはありません。運営者が変わったあたりは代理店向けにも説明会などがありましたが今はまったくわからないです。バイトークは採用課金の求人サイトですが、採用課金ではマッハバイトかマイベストジョブの印象です。
ランキングまとめ
ここで紹介した以外にも多くのアルバイト・パート募集ができる求人サイトはありますが、今回はネットに強みを持ったアルバイト求人サイトで指名検索の月間検索回数が1,000回以上のサイトを対象としました。
もちろん紹介した以外にも、業種業態、特定の地域などによっては効果のあるサイトや、業種特化型のサイトなどもあります。
指名検索の回数が多い企業の特徴としては、テレビCMはやっているかいないかはかなり影響度は高いと感じます。また、フリーペーパーや求人チラシを発行しているところも根強い人気があるように思います。
営業マンが感じた現場の評価と順位の違い
今回お話を伺い、実際の業界での認知度・評価と月間検索回数での順位の差をお聞きしましたが、「エリアや業種、個々の営業マンのお客様の違いなどで、順位の捉え方は違っているところもあると思いますが、概ねここに出てくる媒体が主要媒体だと感じます。」という認識でした。
また紹介した以外のアルバイト募集できる求人サイトとしては、新聞折込求人チラシ・フリーペーパーを発行し、北関東エリアでは認知度が高い『求人ジャーナル』、東北・北陸に強い『Workin(ワーキン)』、静岡・愛知でフリーペーパーのDOMO!を発行する『DOMO NET(ドーモネット)』、業種特化型だと美容系で『リジョブ』、飲食系で『クックビズ』という名前も聞きます、とおっしゃられていました。
求人媒体の選び方
サイトごとにコメントをお伺いして感じたことですが、予算組によって掲載型を薦めるケース、採用課金、応募課金を薦めるケースと使い分けがあるように思いました。
予算があって一気に応募を集めたい場合や、数が欲しい場合では掲載型の求人媒体の中から提案する、予算がない場合や効果が見えない場合はリスクの少ない採用課金、応募課金から提案するといった形が見えました。
- 予算をかけて早期に応募者を集めたい場合は ⇒ 掲載課金の求人媒体から選ぶ
- 予算は潤沢にない場合は ⇒ 応募課金型・採用課金型の求人媒体から選ぶ
求人サイトの数はかなり多いですので、予算や用途・目的にあった課金のタイプごとに求人媒体を絞り込むことでサイトを検討しやすくなると思います。
結局おすすめはどのサイト?
代理店営業の方のおすすめのアルバイトサイトはアイコンで「営業マンおすすめ」と表示されているサイトになります。掲載課金型のサイトであれば、「タウンワーク」、「バイトル」が特におすすめで応募数を多く集めるには一番効果がでやすいとのことでした。
応募課金・採用課金だと、「マッハバイト」、「しゅふJOBパート」、「シフトワークス」、「マイベストジョブ」がおすすめで、パート目的では「しゅふJOBパート」を、シニア層であれば「シフトワークス」、採用課金であれば「マッハバイト」か「マイベストジョブ」という形で目的・用途にあわせて選ぶといいようです。
ケースによってどのモデルを使うのが良いのかはこちらをどうぞ↓選び方の基準を代理店営業マンに教えていただきました。必見です。